春
田に水が入ると、寺の周りが芭蕉の見た「潟」に少しだけ戻ります。
- 水鏡の九十九島
かんまんじ
芭蕉が舟で訪ねた寺。島だった頃の名残が残ります。

奥の細道の北限・象潟で、芭蕉が舟で参詣した寺。当時ここは松島と並び称された潟の景勝で、寺は島のひとつでした。地震による隆起で潟は田になりましたが、山門の前に立つと、島に上陸する参道の角度だけが当時のまま残っていることに気づきます。
境内には芭蕉の句碑と、西施像があります。「象潟や雨に西施がねぶの花」——雨の象潟を、伝説の美女のうつむく姿に重ねた句。ねむの花の季節に雨が降ったら、それは芭蕉が見たのと同じ景色ということになります。
寺には親鸞聖人の腰掛石や、北条時頼が植えたと伝わる躑躅など、伝承の層が厚いです。九十九島を巡る舟の発着点だった頃の名残を境内に探すのも一興で、田の中の寺という不思議な立地そのものが、この土地の地史の証言になっています。
田に水が入ると、寺の周りが芭蕉の見た「潟」に少しだけ戻ります。
ねむの花が咲きます。「象潟や雨に西施がねぶの花」の句の現場に立てます。
黄金の田の中の参道になります。島々の輪郭がいちばんはっきり見えます。
雪の九十九島は静寂そのものです。山門の茅葺きに雪が積もります。
象潟・にかほ市街の宿が拠点です。海側に泊まると夕日と朝の九十九島が両方手に入ります。山の上の山荘系は季節営業なので、先に確認してください。
芭蕉の寺から展望温泉へ。歩いた九十九島を、今度は上から確かめる順路です。
この線の詳細 →田のあぜ道づたいに歩きます。島の間を歩いていることに、途中で気づきます。
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