春
雪解けの湖はまだ静かです。朱の鳥居が一年でいちばん濃く見えます。
- 朱の鳥居
ござのいしじんじゃ
朱の鳥居が湖に立つ、たつこ姫の社。
湖岸すれすれに朱の鳥居が立つ神社です。名は、藩主が腰を下ろした石に由来すると伝わります。たつこ像と対になる湖の聖地で、こちらは像ではなく伝説の気配で見せます。湖畔を一周するなら必ず通る位置にあります。
朱の鳥居は湖の青に映える位置に立っていて、田沢湖の写真でたつこ像と並ぶ定番の構図になっています。境内には辰子が飲んで龍になったと伝わる「潟頭の霊泉」と、七色に変わるという「七色木」があり、伝説の舞台装置が一式そろっています。
たつこ像とセットで回ると、田沢湖の伝説が「美を願った娘が龍になり湖の主になった」物語として一周します。湖畔ドライブの途中に置かれた物語の駅として、短い滞在でも意味が立ちます。
雪解けの湖はまだ静かです。朱の鳥居が一年でいちばん濃く見えます。
湖の青が深まる季節。鳥居越しの湖面を長く眺めていられます。
背後の山が色づき、朱・青・紅葉の三色がそろいます。
田沢湖は凍りません。雪の白と湖の藍の間に鳥居だけが立ちます。
乳頭泊か角館泊かで翌日が変わります。朝の白濁の湯を取るなら乳頭、人の少ない朝の武家屋敷を取るなら角館です。田沢湖高原はその中間で、スキー期の拠点になります。