春
ラウンジの水庭越しに、堀端の桜が借景になります。館内から見る花見。
- 水庭越しの桜
あきたけんりつびじゅつかん
千秋公園の堀に向いた三角屋根。藤田嗣治の大壁画。

安藤忠雄設計の三角形の建物。核は藤田嗣治「秋田の行事」——幅二十メートル超の大壁画に、竿燈・かまくら・梵天など県内の年中行事が一枚に描かれています。県内を回る前にこれを見ておくと、各地の祭りが一つの絵の続きとして立ち上がります。予習に使える美術館。
「秋田の行事」は元々、秋田の資産家・平野政吉が藤田のために構想した美術館のための作品で、蔵の壁に掛けるつもりで描かれた巨大画がそのまま美術の柱になりました。画面の左が冬の生活、右が祭りの熱気という構成なので、左から順に読むと一年が流れます。
安藤建築の見どころは、柱のない三角形のホールと、螺旋階段、そして千秋公園の堀を借景にした水庭。二階のラウンジは水面と公園の緑が一枚のガラスに収まる設計で、鑑賞後にここで休む時間まで含めて美術館の体験になっています。
ラウンジの水庭越しに、堀端の桜が借景になります。館内から見る花見。
「秋田の行事」の竿燈の場面と、外の本物の祭りが重なる唯一の季節。
水庭の水面に千秋公園の紅葉が映ります。ラウンジの長居に向きます。
雪の水庭は白い一枚の面になります。壁画のかまくらの場面が外の景色とつながります。
駅西口周辺にホテルが集まり、県内周遊の起点泊に向きます。川反の徒歩圏に取ると、夜の一杯から宿まで歩いて完結します。